アメリカから日本に帰国したあとに必要になる手続きの一つが、運転免許の切り替え(外免切替)です。2025 年 10 月 1 日から、この手続きの「知識確認」(学科試験)が 10 問から 50 問に増え、合格基準も正答率 70% から 90% に引き上げられました。さらに、観光などの短期滞在者は申請できなくなり、申請には住民票の写しが必要になっています。
この記事では、各都道府県警察が公表している資料をもとに、何が変わったのか、アメリカのどの州の免許なら試験が免除されるのか、申請に必要なものと当日の流れ、そして 50 問の知識確認にどう備えるかをまとめます。
2025 年 10 月 1 日から何が変わったか
| 項目 | 2025 年 9 月まで | 2025 年 10 月 1 日から |
|---|---|---|
| 知識確認の問題数 | 10 問 | 50 問 |
| 合格基準 | 正答率 70% 以上 | 正答率 90% 以上(50 問中 45 問以上) |
| 申請できる人 | 住所を確認できる書類で申請 | 住民票に国籍・在留資格などの特定事項が記載されている中長期在留者など。観光などの短期滞在者は不可(外交官など一部を除く) |
| 本人確認書類 | 住所を確認できる書類 | 国籍・在留資格・在留期間などが記載された住民票の写し(マイナ免許証を持つ方を除く) |
| 技能確認 | 従来どおり | 確認方法・採点が厳格化され、コースも変更(詳細は各試験場の案内) |
愛知県警察の案内では、2025 年 9 月 30 日までに 10 問の知識確認に合格していた方でも、10 月 1 日以降に再受験する場合は新しい 50 問の試験を受けることになっています(10 月 1 日以降に初めて技能確認を受ける方は、1 回に限り知識確認なしで技能確認を受けられる経過措置あり)。
アメリカの免許は免除される? 対象は 7 州だけ
外国の免許の中には、知識確認と技能確認の両方が免除される国・地域があります。警視庁の案内では次の 29 の国・地域です。
アイスランド、アイルランド、アメリカ(オハイオ・オレゴン・コロラド・バージニア・ハワイ・メリーランド・ワシントンの 7 州)、イギリス、イタリア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、韓国、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、モナコ、ルクセンブルク、台湾。
アメリカについてはオハイオ・オレゴン・コロラド・バージニア・ハワイ・メリーランド・ワシントンの 7 州だけが免除の対象で、インディアナ州は技能確認のみ免除です。日本人の駐在先として多いニューヨーク州・ニュージャージー州・カリフォルニア州・テキサス州・イリノイ州などの免許は免除の対象外で、知識確認と技能確認の両方を受けることになります。
なお、どの国の免許でも、免許を取得した後にその国に通算 3 か月以上滞在していたことが条件です。
申請できる人と、用意するもの
必要書類は都道府県によって異なるので、受ける予定の試験場の案内で確認してください。各警察の案内で共通して挙げられているのは次のものです。
- 住民票の写し:国籍・在留資格・在留期間などの特定事項が記載されたもの(マイナ免許証をお持ちの方を除く)。日本人で海外に住んでいた方は、島根県警察の案内では戸籍謄本(抄本)と滞在証明書が必要とされています
- 有効な外国の免許証と、その翻訳文
- パスポート:免許の取得後、その国に通算 3 か月以上滞在していたことの確認に使います
- 写真:例として縦 3 cm × 横 2.4 cm、6 か月以内に撮影、無帽・正面・無背景
- 手数料:例として東京都は申請手数料 2,500 円(普通)+交付手数料 2,350 円、島根県は普通 2,500 円(収入証紙)
- 以前に日本の免許を持っていた方は、その免許証。眼鏡が必要な方は眼鏡
当日の流れ
- 予約:多くの試験場で予約制です。島根県警察の案内ではオンライン予約のみで、前月 1 日に受付が始まり、前日 15 時に締め切られます
- 書類の確認と適性検査:視力などの検査を受けます
- 知識確認(50 問):45 問以上の正解で合格。愛知県では 1 日 1 回(13 時 30 分)の実施です
- 技能確認:予約制で、当日に受けることはできません。試験場のコースで行います
- 交付:合格後、手数料を納めて免許証を受け取ります
知識確認(50 問)にどう備えるか
出題は日本の交通ルール(道路交通法など)が中心で、形式は以前より問題数が多く、合格ラインが高くなりました。50 問中 45 問以上ということは、間違えられるのは 5 問までです。アメリカで長く運転していた方ほど、日本特有のルール(左側通行、優先関係、踏切や横断歩道の扱い、標識の意味)と、試験特有の言い回しに慣れておく必要があります。
- 出題範囲を一通り読む:優先関係、追い越し、駐停車、合図、歩行者の保護、標識の意味など
- 言い回しに慣れる:「必ず」「すべて」のような言い方で正誤が決まる問題があるので、読み落とさない練習をする
- 数字を覚える:距離や速度など、暗記が必要な数字をまとめて覚える
- 50 問の模試を何度か解く:本番と同じ 50 問で 45 問以上を安定して取れるようにする
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帰国前にやっておくこと
- 学科の勉強を始める:住民票を戻してからでないと申請できないので、勉強は帰国前に済ませておくと、帰国後すぐに予約できます
- アメリカの免許の有効期限を確認する:切り替えには有効な免許が必要です
- パスポートの出入国記録:3 か月以上の滞在の確認に使います
- 帰国後の住民票の転入届:住民票の写しが申請に必要です
- 税務面の準備は帰国前チェックリストにまとめています
よくある質問
Q. ニューヨーク州の免許ですが、試験は免除されますか?
されません。警視庁の案内で免除の対象になっているアメリカの州は、オハイオ・オレゴン・コロラド・バージニア・ハワイ・メリーランド・ワシントンの 7 州だけです(インディアナ州は技能確認のみ免除)。ニューヨーク・ニュージャージー・カリフォルニアなどの免許は、知識確認と技能確認の両方を受けます。
Q. 一時帰国のときに切り替えられますか?
2025 年 10 月 1 日からは、申請に国籍・在留資格などが記載された住民票の写しが必要になり、住民基本台帳法の適用を受けない短期滞在者は申請できなくなりました(外交官など一部を除く)。日本人の場合は、帰国して住民票を戻してから申請します。島根県警察の案内では、日本人で海外に住んでいた方は戸籍謄本(抄本)と滞在証明書が必要とされています。
Q. アメリカの免許を取ってすぐ帰国しましたが、切り替えられますか?
外国の免許を取得した後、その国に通算 3 か月以上滞在していたことが条件です。パスポートの出入国記録などで確認されます。
Q. 知識確認は何語で受けられますか?
試験場によって異なります。たとえば愛知県警察の案内では、英語は毎日、ベトナム語・中国語・ポルトガル語・スペイン語などは曜日ごとに割り当てられています。日本語で受ける場合は制限がありませんが、言い回しに慣れておく必要があります。
Q. 何回でも受け直せますか?
再受験はできますが、都道府県によって再受験の申請方法や手数料の扱いが異なります。島根県警察の案内では、知識確認に合格して技能確認を受けていない方を除き、再受験でも手数料がかかるとされています。受ける予定の試験場の案内でご確認ください。
出典:愛知県警察「運転免許試験場における外国免許切替審査手続きの変更点について」(令和7年9月17日)、島根県警察「外免切替のご案内」、警視庁「外国免許からの切替」、神奈川県警察「運転免許試験又は外国免許切替手続を受ける外国籍の方へ」、神奈川県警察「運転免許の手続」。制度の運用は都道府県によって異なります。この記事は 2026 年 10 月時点の各警察の公表資料にもとづく一般的な情報で、受験の前には必ず受ける試験場の最新の案内をご確認ください。
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